エアレーションの泡は酸素ガスじゃないよ
いろんな水槽で酸素を供給するためにエアレーションをして泡をたくさん出していますよね。金魚でもよく使われるので、一般の人でも知っている人は多いと思います。
あの泡、酸素ガスを出してると思ってる方多いんじゃないでしょうか?
魚が酸欠にならないためにやってるのでそう思いがちですが、アレ実は酸素ガスじゃなくてただの空気ですよ!
エアーポンプの仕組み

よく見るのがこういったエアーポンプでしょう。今回は水作㈱さんの水心をお題に使わせてもらいます。
この装置はどうやって泡を出しているのか?なんですが、分解してみるとすぐにわかります。

これ、水心の交換ユニットってやつで普通に売られてます。公式で中身を交換できるようになってるんで、泡の出が弱くなってきたらコチラを交換してあげるとまた始めの頃のような泡の出方に戻ります。
そしてこの交換ユニットの部分をよく見ていただきたいのですが…画像じゃわからないけど、空気を送り出す『ふいご』のような構造になってるんです。

『ふいご』ってコレです、シュポシュポして空気送り出すやつです。
水心は電気と磁石のチカラで中のふいごを高速稼働させることで空気を押し出して泡を作ってるんですよね。
酸素って丁度いい濃度じゃないと危ない
↑の説明でエアーポンプは酸素ガスじゃなくて普通の空気を送ってることがわかってもらったと思います。
酸欠防止でエアレーションしてるので意外に思われるかもしれませんが、考えてみると純度100%の酸素ガスを出してるはずがないんですよね…
大気中の酸素濃度って約21%です。酸素って薄くても濃くてもダメでして、どっちのパターンでも中毒症状が出てしまうんですよね。

コレが酸素ガスを充填してるボンベです、アクアショップなどで見たことあるかも?このボンベですら酸素濃度はMAX25%くらいです。そもそも100%酸素って超燃えやすくてだいぶ危険です…
そんな産業用途でしかほぼ見ることが無い25%酸素ガスを、市販のエアーポンプで生み出せてるはずがないんですよね…
なのでエアーポンプで酸素ガスを送ってるわけじゃないってのは良く分かっていただけたかと思います。
ただの空気送ってるだけで酸欠を防げるの?
はい、これだけで酸欠はけっこう防げます。
実は水中の酸素って、空気と接してるだけで溶け込んでいくんですよ!
でも「じゃあ水面から酸素が溶け込んでるからエアレーションは無意味なのでは?!」と思っちゃうんですが…
それだと水面付近だけ酸素がある水で、それ以外の範囲の水は無酸素になってしまうんです。
そこでエアレーションをすると、底の方の水と泡が接することで、泡から酸素が溶け込みます。この泡は普通の空気ですが、水面以外にも泡の表面積分だけ水と接する面が増えて溶け込む量が増えるんです。
加えて、エアレーションをしてると泡の動きで水が掻き回されるんですよね。そうすると酸素が溶け込んだ水面の水と酸素が少ない底の水が絶えず入れ替わって酸素が溶け込み続けてくれるんです。
こういう仕組みでエアレーションをすると酸素供給ができてるんです。
エアーポンプが無くても水流ポンプで代用も
↑の説明から察する方もいるでしょうけど、酸素供給は”泡”よりも”水がいかに空気と接するか”が重要です。
ということは、エアーポンプが無くても水流ポンプを底から水面に向けて動かして常に水面が揺れている状態にしておけば、常に水が循環して酸素供給を続けてくれます。
泡を入れなくても酸素が供給される水槽はそういう構造になってるんです。OF水槽はまさにコレですね、OF水槽でエアレーションをしてるのってほぼ無いと思いますが、それでも大丈夫なのは常に水が循環してたくさん空気と触れてるからです。
【まとめ】
- エアーポンプの泡は酸素ガスじゃない
- 酸素は水と空気が触れてれば溶け込んでいく
- 空気に触れる表面積と水の循環が大事

