揚程と圧力損失について考えてみる

こんにちは、いつも閲覧ありがとうございます!
水槽メンテナンス業者のAQUASCAPEです。
前回の話で出た揚程と圧力損失について、もう少し考えてみようと思います!
揚程と圧力損失の計算は超難解…
先に言ってしまうと、今回の記事では揚程と圧力損失でどのぐらい流量が落ちるかの計算方法は紹介しません…
というのも計算が難しすぎて正しい情報を伝えられなさそうだし、誰でもわかりやすく説明できるほど筆者の理解が追い付いていないので、今回解説は諦めました…ゴメンネ
ただ、参考になりそうな情報や考え方についての話は出来そうなので、それについて話せたらと思います!
揚程の計算についてのいろいろ
揚程の計算式ってのはあるようで、工場の配管とかはこれを使って計算されてるみたいです!
なので水槽の揚程も計算で出せることは可能でしょう。
ここで『揚程の計算』って言ってますが、これは『流量の低下量』とは別の話です。。
例えば「この配管で10mの高さに通常の水量で水を送るにはどのぐらいの揚程パワーのポンプを使えばいい?」ってなった時に
「計算式で実揚程が10mって結果が出たよ!」となります。するとこの答えは10m+10m=20mの揚程があるポンプを使えば10m高いとこにも流量落とさず水を送れるよ~って感じの計算です。
…この揚程にも”実揚程”と”全揚程”ってワードで分かれてたり、計算するために流体の密度・摩擦係数・水面にかかる圧力・部品の形状毎の損失係数…記号でλやΣなどなど…ってのが入り混じった計算式が必要になるみたいで。。何時間か読み込んでも理解できませんでした…汗
圧力損失の計算いろいろ
そしてこちらが流量に直結すると思われる、配管の圧力損失の計算です。
揚程と圧力損失、両方計算して初めて水槽でどのぐらい流量が落ちているか、実際の回転数はいくらかっていうのがわかるんですね。
そしてこの圧力損失も計算式があるので、どのぐらい流量が落ちるかは計算で出せるみたいです。
なにやら【ダルシー・ワイズバッハの式】ってのがあるみたいで。これで計算できるみたいです。
式の内容が理解しきれてないのでここでは紹介しませんが…気になったら調べてみてください…
これを調べている中で一つ興味深い、参考になりそうな項目を見つけまして。
それが「直角の配管でどのぐらい流量が落ちてしまうのか?」についてです。
経験上直角配管を作るとだいぶ流量が落ちる実感はあるんですが、実際〇%低下するものなのか気になっていました。
そして『配管部品ごとの損失係数』なるものを見てた時に参考になりそうなものを見つけました!
例えば直管(角度0°)の配管素材について
- 角度20°のエルボの損失係数が×0.072
- 角度45°のエルボの損失係数が×0.301
- 角度90°のエルボの損失係数が×1.392
という参考数値がありました。(これは配管の素材や径によって全然違うみたいなので、あくまで参考としての数値です‼!全ての配管に対してではないことに注意!)
これを例として考えてみましょう。計算には様々な項目(係数)があり、その中の1つの係数がコレですので、仮にABCと別の係数を立てて固定したうえでエルボの損失係数を考えてみると
90°配管2箇所で汲んだ場合

次に90エルボ→45°エルボで組んでみた場合、

おそらくこうなります。
※「90°の計算は1.392×1.392=1.937。45°の計算は0.301×4乗=0.008じゃないのか?」と思いましたが、調べたところ累乗しない、↑の計算でいいっぽいです。間違ってる可能性もありますが…汗
90°配管だと約28%の低下が起こりうるところを、45°配管にすれば約12%の低下に抑えられる…ということなのではないか?そうなると直角配管はかなり流量を損なうと考えることができるかもしれないですね。
この計算例で考えれば90°→45°配管にすれば低下率を半減させられるということになりますね~。もちろんこんな単純な話ではないですが、「このぐらい流量に影響が出るかも?」と意識することは大事だと思います!
塩ビパイプだとこういった損失がでるので、OF水槽台の中の見た目を重視しないのであればブレードホースの方が損失は少なくなることでしょう。
流量計を使えば一発解決!
いちいちこんな複雑な計算してられないな…

という方のために、この流量が一発でわかる製品があります!

こちら、有名なキーエンスさんが出してる製品でして。
配管に挟み込むだけで設置できる流量計です!なので配管を切って間に接続するとかしなくてもいいんですね。
「そんなんでホントに計測できるの?」って話ですが、ここはさすがのキーエンス。
超音波で計測するのでかなり正確です!
機械本体に水を通さなくてもいいので計測器自体の抵抗が増えたりもせず、つけっぱなしにしててもいいので非常に便利なアイテムです!
コチラの製品、過去に持ってたものが壊れて現在は手元に無いですが…調達したらまた流量の測定もできるようになるのでしばしお待ちください…!
【まとめ】
- 揚程や圧力損失による流量損失は計算できるが超複雑で難解…
- 例えば直角配管は流量が低下しやすいので気をつけよう
- 流量計を使えば正確
配管を考えるときはなるべく抵抗を減らして流量を落とさないように気を付けましょう!
流量計を使えば今の水槽の正確な回転数を導き出せるでしょう!!

