シガテラ毒(シガトキシン)~重症化したら超地獄の症状が…
水槽の魚を食べる方はいませんよね…?それなら大丈夫ですが、釣った魚を食べる人はこの毒にはご注意を…
今回もマリンアクアにおいてはまず当たることは無いですが、『シガテラ毒(シガトキシン)』についての解説。
”転ばぬ先の杖”ということでこの毒について知り、安全なマリンアクアライフを楽しみましょう!
シガテラ毒(シガトキシン)
食べると当たることがあるシガトキシン。化学式はC60H86O19
釣り人の方たちは知ってる人も多いかもしれません。この毒を持ってる魚を食べると発症します。が、保有種の魚でも全部が持っているわけではなく、シガテラ毒を持ってると言われても食べられる魚もいたり…
この毒も神経のイオンチャネルに影響が出る毒のようで、熱では分解されません。
シガトキシンの生成経路
この毒は海中に漂っている植物プランクトン『渦鞭毛藻類』が生成していると言われています。サキシトキシンと同じような経路ですね。渦鞭毛藻類恐るべし…
この毒を生成した渦鞭毛藻類を直接体内に入ったり、海草に付着した渦鞭毛藻類を食べた魚が毒素を蓄えたり、その魚を食べた大型魚がさらに毒を蓄えたり…と生物濃縮で有毒化する仕組みです。
そのためシガテラ毒を持つ魚の中でも有毒化にムラがあり、食べても大丈夫なパターンもあるんです。
魚体の大きさで有毒とされる魚も
このような蓄積経路なので、たくさん食べ物を摂取して大きくなった魚の方がシガテラ毒を持っている確率が高い魚種もいます。後で紹介するイシガキダイ・イシダイとかですね。この魚は小さなうちはほとんどシガテラ毒を持っていないことが多いです。
地域によって有毒になることも
場所によってシガテラ毒を持っていないこともあります。というのも、このシガテラ毒を生成する渦鞭毛藻類は熱帯域に生息しているとされており、温帯地域ではそんなに数が居ない藻類とされています。
シガテラ中毒の症例も沖縄県が圧倒的に多く、沖縄では昔からシガテラ毒のことは知られているようです。そして本州では無毒とされている魚が沖縄では毒があるとされている例もあるそうです。
しかし、近年の温暖化・海水温上昇でシガテラ毒を作る渦鞭毛藻類の生息域が北上しており、本州でもシガテラ中毒の事例が増加傾向にあるようです。
本州では美味しくいただけてた魚がどんどん有毒化する未来もありえる、ということです…
シガテラ毒の中毒症状~恐ろしいのが『ドライアイスセンセーション』
シガテラ中毒は軽度であれば腹痛・下痢・吐き気などの症状で時間経過で自然に治ることもあります。
しかし重度の症状になるととても恐ろしいことが…それが『ドライアイスセンセーション』と言われる症状。これは冷たいものを熱く感じたり、熱いものを冷たく感じたり…という神経異常が発生することがあります。
実際にドライアイスセンセーションになった方を取材してた映像を見たことがありますが、水道水を汲んだコップが熱くて持てないそうです。そしてその症状が1年近く続いていました…治るまでに非常に長い期間がかかるようです…
※ちなみにこの方は小笠原諸島で釣ったイシダイを食べて発症したそうです。
シガテラ毒を持つ魚
コチラの毒を持つ魚の一例を紹介。
イシダイ・イシガキダイ

イシガキダイはシガテラ毒を持つことが知られていますが、近い種のイシダイも同様なんです。
どちらも大きくなった老成魚でシガテラ毒の危険性が上がります。イシダイなら”クチグロ”と言われる老成魚(画像では上の方)、イシガキダイなら”クチジロ”と言われる老成魚はシガテラ中毒の危険性が高いので食べない方がいいとされています。
フエダイ(バラフエダイ)

フエダイの仲間、その中でもバラフエダイはシガテラ毒を持つことで知られていますね。この魚も大型だとシガテラ中毒の危険性が高く、本州の小型のヤツは大丈夫だったという話も聞きます。とはいえあえて危険を冒して食べる必要性もありませんが…
ハタ(バラハタ)
ハタの仲間にもシガテラ毒を持つ魚が居ます。バラハタとかがそうですね。
【まとめ】
- シガテラ毒シガトキシンは渦鞭毛藻類から作られる毒素
- 一部の魚が持っていて、大型の魚や地域によって毒の量が変わる
