人工海水について知ろう~人工海水or天然海水?

こんにちは、いつも閲覧ありがとうございます!
愛媛で水槽メンテナンスサービスをしております、AQUASCAPEです。
今回は海水そのもの、についての話題を。
【人工海水と天然海水どっちがいいの?】についてです。
前の塩分濃度の回に続き今回も二部作になりまして、
ここでは人工海水と天然海水の違いに軽く触れつつ、
人工海水についての解説をさせていただきますね。
まだ海水水槽を始めてない方には
これまでの記事で『人工海水』や『天然海水』と
海水が2つに区別されてることの説明が無くて困惑してた方もおられたかも。。。
おまたせしました、、、そちらの解説から。
まず先に『天然海水』を説明すると
…そのままの意味です。
直接海から汲んできた海水のことを天然海水って言ってます。
そして『人工海水』ですが、これは
普通の水に【人工海水の素(もと)】を溶かして作った、人工的な海水のことです。
さて、今回の記事では【人工海水のメリット/デメリット】について解説していきますね!
まず始めに、
≪人工海水の素(もと)ってどこで買う?≫
こちら、第一に思い浮かぶのは
『ショップ』ですね!
海水魚の取り扱いがあるショップはもちろん、ペットショップにも置いてたりします。
最近では『100円ショップ』のペットコーナーにも置いてたりしますよ~
あとは『ネット通販』でしょうか。配達員さんが家まで持ってきてくれるのは助かりますね。
人工海水はkg単位で売ってること多いので重いんですよ…配達員さんいつもお疲れ様です…!
≪人工海水のメリットは?≫
人工海水の最大のメリットは【①水質にブレがない】というところでしょう!
天然海水って海の状況で濃度だったり水質部分にブレが生じやすいんですよね。
その点人工海水は作り方に忠実にやればだいたいいつもの水質で海水が仕上がります。
それともう一つ、【②不純物が入らない】という点ですね。
これは天然海水と比較するとわかりやすいのですが、天然海水使うときって
多くの方は海岸に行って海水を汲んでくると思います。
でもその海岸、ホントにキレイでしょうか?
個人的にどんなにキレイな海であってもゴミが一切落ちていない海は見たことありません。
海中にも漂ってるし
海岸にもゴミが落ちてます…
近くに民家があるなら生活排水も混じってたり…
そんな海には重金属など不純物が混じっていることが多いです。。。
これが深層水だったりすると違うのでしょうけど
そんな設備で海水汲む人少ないですよね、、、
なので人工海水は不純物の混入を心配することなく使えます。
※人工海水を作るときの容器や道具の汚れには注意してくださいね!
そして最後に【③目的に合わせて選べる】ところもメリットでしょう。
ひとくちに人工海水といってもピンからキリまでいろんな製品があります。
アナタの水槽に一番マッチするものを選べばいいですよ!
サンゴをガンガン大きくしたいなら『RedSea社のコーラルプロソルト』だったり
リーズナブルに海水魚メインで楽しみたいのなら『カイスイマレンのマリンソルト』だったり…
天然海水で成分を気にしようとすると何度か水質チェックして平均値だして
理想にそぐわなかったらまた違うポイントを探して…と
面倒ですからね。
≪どの人工海水がオススメ?≫
はい、これは目的によるところにはなるんですが…

個人的には『マリンテック‐SEALIFE』はそんなに高くもないし安定感あってオススメです。
しかもめっちゃ溶けやすいです…!

あと予算度外視でサンゴの色揚げとかとにかく品質を重視するなら『Toropin Marin-Pro Reef Sea Solt』ですかね。
凄くいいモノでしたが、値段は覚悟してください…笑
まぁこのあたりはけっこう深い話になってくるので、
別の機会にお話させてもらいたいところです!
≪人工海水のデメリットは?≫
まずなんと言っても【①作るのが面倒くさい】ですね…
かき混ぜて、塩分濃度チェックしながら作って…けっこう時間と場所を取られます。
水についても多くのメーカーは浄水器を通した“純水”を推奨してますので、
そうなるとさらに面倒…時間もかかるしコストもかさみます…
そして【②作り方に注意】ってとこも知っといてもらいたいですね。
まず↑で言ったように本来は【純水】を求められます。が、なかなか浄水器は高いので
普通の水道水で作られる方も多いでしょう。
水質にシビアな生体を飼わなければ水道水で作っても大きな問題が起きたことはないですけどね。
※なお、スーパーとかに「専用ボトルで組み放題」とか「一回○○円」とかでウォーターサーバーみたいなのありますよね。レジ近くに多いヤツ。あの水がけっこう純水だったりするのでそれを利用してるアクアリストもいますよ~~わりと便利です!浄水器は本体が高いだけでなくフィルター交換のランニングコストも必要なので、そっちの方がコスパいいかも!
それと【カルキ抜き】。
純水にはカルキ=塩素は入ってないので心配いりませんが、
人工海水入れる前にカルキ抜きをしときましょう。
水貯めて一日ほど放置してれば基本的にはカルキ抜けますが
『カルキ抜き』を使うと待つ手間も省けるしそこまで高くないので推奨です。
ただ人工海水の中にはカルキ抜き不要のヤツもあります。
人工海水の中に既に中和剤が入ってるから不要ってことです。
その場合はむしろカルキ抜きは使わない方がいいので、よく確認しておきましょう。
あとは【作り方の手順に注意】ですね。
これけっこうやっちゃう人いると思うんですが、
『先に容器に塩入れてから水貯めちゃうヤツ』…これダメなんですよね。。。
詳しく言い出すと難しい話にはなるので今回は省きますが
ダメな理由は『理想の水質が出来上がらない』からです。
なのでおそらく全メーカーが作り方のところに「水をためてから塩を入れましょう」って書いてます。
あ、温度によって塩分濃度も変化するので、温度も合わせた水に塩を入れましょうね。
コチラの件、前職で塩先入れで海水を作って維持するというのを実験してみたことがあります。
「正直、あんま変わらんよ。」とは思っています…汗
ただそれは水質にうるさい生体がいない、比較的丈夫でポピュラーな生体たちの水槽でしたので
やはり大事に育てたいなら手順は守って作りましょう。
少し面倒なだけなんで、これ一つで不調の可能性を1個潰せるなら安いモノでしょう。
ということで今回は人工海水のメリット/デメリットについてでした。
次回は天然海水について触れますね!

